M Direction(エム・ディレクション)がお届けするイベントシーン
[イベントレポート]

チャリティコンサート

『あの日に想いを馳せる夜』

2021年3月11日 日本福音ルーテル東京教会

〜声は出せずとも、確かに響きあった想い〜

PHOTO / アンザイ ミキ

2011年3月11日の東日本大震災から、ちょうど10年経ったこの日。
平日の夜にも関わらず、『日本福音ルーテル東京教会』には、70名の参加者が集まりました。
 
弊社主催としては、久々の有観客コンサート。
収容人数の50%以下ではなく、さらに厳しく30%以下に抑え、2度の検温、消毒など、感染対策を徹底しました。しかし、果たしてお客様は来て頂けるのか・・・そんな不安の中、18:30、礼拝堂の扉が開きました。1人、1人、ゆっくりと、ソーシャルディスタンスを保ちながら入場され、開演5分前には、ご用意した70席は満席。ご参加頂いた皆さんの眼差しに、開演前より感動が込み上げてきました。
 
静寂の中、ヴァイオリニスト・大島 理紗子(おおしま りさこ)さんの祈りを込めた『Amazing Grace』で、幕開けしたこの日。この1曲で、礼拝堂内の高揚感は一気に高まり、あの日に想いを馳せる時間に導かれました。

しっかりと目を見つめ、会話する慶さんとファンの皆さん

前半は、シンガーソングライター・竹渕 慶(たけぶち けい)さん。
登場後20秒あまり、無音の中、集まった皆さんの顔をしっかりと見つめる慶さん。声を出さずとも、ファンの皆さんとの再会を確かめ合い、涙を堪え、歌い始める。初めてご一緒した3年前と変わらず、ファンの皆さんに全力でメッセージしようとする慶さんの姿に、スタッフも涙でした。
 
このチャリティコンサートのために用意してくれた『花は咲く』。力強い歌声で響き渡る『花は咲く』に、東北の景色、人々の顔が、次々と思い起こされ、あらためて慶さんの歌声の凄みを感じました。

PHOTO / アンザイ ミキ

南三陸のあの日を歌う『聖なる人』を、木山さんが熱唱!

後半は、シンガーソングライター・木山 裕策(きやま ゆうさく)さん。
大ヒット曲『home』に始まり、『生きて』『聖なる人』。
命の尊さを、心を込めて歌い上げる姿に、礼拝堂は温かい空気に包まれました。
 
今回の木山さんは、リハーサルの時からスイッチが入っているようでした。
他のアーティストのリハーサルも、客席に留まり、じっくりと聴き、礼拝堂内のパワーを全て感じているかのように・・・木山さんのファンに対する、そして音楽に向き合う熱い姿勢は、とても印象的でした。

PHOTO / アンザイ ミキ

あの日への想いを、大島さんのヴァイオリンに乗せて

ラストは、大島理紗子さんのヴァイオリンによる『Wasted Nights(原曲/ONE OK ROCK)』。
歌詞は無くとも、この曲の持つパワーを、大島さんのヴァイオリンとは思いない程のロックな演奏で届けて頂きました。
あの日を無駄にしない。この夜を無駄にしない。今を生きる意味を。そして明日を生きるために。
間奏では、出演者の皆さんから、そして会場に集まった皆さんから、手拍子が沸き起こり、声は出せずとも、みんなの想いが渦巻き、大きな盛り上がりを感じることが出来ました。

PHOTO / アンザイ ミキ

365日の1日でも、1時間でも、あの日に想いを

やはり、東北以外の地域で暮らしていると、あの日の記憶は薄れいってしまうかもしれません。
でも、365日のうち1日だけでも、1時間だけでも、あの日に想いを馳せてほしい。
そんな願いを込めて、毎年、3月11日にチャリティコンサートを開催してきました。
 
今回は、10歳であの大震災を経験し、今、20歳となった大学2年生の若者にも出演頂き、この10年の想いを朗読して頂きました。彼女の手紙からは、あの日の記憶と、そしてコロナ禍の今だからこそ、大事にしなければならないコトを気付かせてもらえたような気がします。
エンターテイメントにとっては、たいへんな時期がまだ続きそうですが、みんなの未来をもっと演出しなければ!!! そう想わせてもらえた2021年3月11日でした。
 
ご協力頂きました、日本福音ルーテル東京教会さん、木山裕策さん、竹渕慶さん、YAMOさん、大島理紗子さん、佐々木みつはさん、RIBEKAさん、そして信頼するスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。
また、ご来場頂いた皆様、応援チケットを購入し、配信をご覧頂いた皆様、本当にありがとうございました。

今回の収益の一部 ¥64,270と、
当日ご来場の皆様よりお預かりしました募金 ¥14,627を合わせた
合計¥78,897は、
『NPO法人キッズドア東北事業部』さんに寄付させて頂き、東北の子どもたちの学習支援に役立てて頂きます。皆様のご支援、本当にありがとうございました!

PHOTO / アンザイ ミキ